団地に取り付ける階段一体型EVの実験施工の記録
by coe_a111
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2006年1月30日 テンション導入(動画)
テンション導入作業の動画をアップロードしました。
http://www.eng.metro-u.ac.jp/fukaolab/060130_tension.ram
(4min.11sec., ご覧になるにはRealPlayer10以上が必要です)
#060131注:エラーが出る場合はこちらから最新版のRealPlayerをダウンロード、インストールしてみてください。

動画だとよりいっそう大変さが伝わってきます。

8本ある吊り材のうち、最後の2本の工程なので、勝手がわかった職人さんは、合図を待たずにどんどんレンチを回していきましたが、最後はきれいに張力が揃いました。経験・体感に勝るものなしといったところでしょうか。そしてこのプロジェクト自体、僕たちの貴重な経験になっていることを実感している毎日です。(KK)
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by coe_a111 | 2006-01-31 19:33 | at Site
2006年1月30日 テンション導入
今日は朝から、吊り材にテンションを導入する作業。
屋根の上に上り、吊り材上部のナットを締め付ける。単管パイプにレンチを差し込み、力を入れやすいよう長細く改造したレンチで締める。
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ナットを締めると、先日取り付けたひずみゲージを通して、リアルタイムで導入されたテンションが測定できる。これで全体のテンションのバランスを管理。
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平面的には正八角形に近い形に配置された8本の吊り材のうち、EVシャフトをはさんで対角線状に位置する2本を同時に締める。その後逆の対角線上の2本を締め、その4本が1セット。1セット分に関してまず3トンを、その後一気に10トンまで導入。そうしたら残りのもう1セットに移る。
掛け声をかけて2人が同時にナットを回す。狭くてやや大変そう。
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最初は調子よく回していくが、だんだん重くなってくる。
何トン入ったかを伝える声と、ナットを回すときの気合の声(うめき声)が錯綜する。
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2本×2回の1セットのうち、2回目の2本のテンションを入れると、1回目に入れた2本のテンションが抜けてもう1回入れなおさなくてはならないと予想していたが、なぜかそうならない。回す回数が減って職人さんにはうれしい誤算。
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その他にも何かトラブルがあるのではと不安だったが、全く何もおきず、順調すぎるほど順調にテンション導入は終了。1時間ほどで終わってしまった。
その後、吊り材と踊り場や階段をつないでいるボルトの本締めをし、その部分のタッチアップをして吊り材関係は終了。
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踊り場や階段が吊り材につながれたので、仮柱を撤去。
今まで、なんとなく全体が大きくて重苦しい雰囲気だったのが、仮柱を撤去することでかなりすっきりした。
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仮柱を撤去しただけでこうも印象が変わるのか、というくらい、視界が開け、踊り場が広く感じられる。そして、吊り材が異様に細く見える。何かアンバランスで面白い表情。
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今日はその他にも、EVの三方枠の取り付けが行われた。そして最後に、明日の作業のため1階部分だけ試しに手摺を取り付けてみる。
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手摺に関しても、期待と不安が入り混じる重要な作業。相当な試行錯誤を重ねた部分なので、明日全部取り付けて全体の表情がどう変わるのかが楽しみ。
今後、外壁などの仕上げの作業に入ってくると、日々そのような劇的な変化が訪れるのだろう。そう思うと、楽しみでもあるし、やはりちょっと不安でもある。(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-30 22:38 | at Site
2006年1月28日+29日 ひずみゲージ貼り
土日を使って、吊り材にテンションを入れたときの、その具合を測るための測定機器(ひずみゲージ)を、吊り材と柱に取り付ける作業を行った。
28日の土曜日に、現場の作業の合間をぬって、ひずみゲージを貼るための準備。
貼る位置を決めたら、まずは部材に塗られている錆止め塗料と、鉄骨の黒皮をはがすため、ベルトサンダーで削って表面処理を行う。
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圧縮のかかる柱4本と、引っ張りのかかる吊り材8本に関して、ずべて同じように表面処理をほどこす。
この日は現場の作業としても、テンション導入のため、吊り材と踊り場をつないでいるハイテンションボルトを緩める作業などが行われた。
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そして29日に、ひずみゲージを貼る作業。現場作業のない日曜日に設定して、一気に行う。
一本の吊り材に対して4つのひずみゲージ(弾性ゲージ)を貼る。柱は一本につき2つ。瞬間接着剤使用。
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ゲージを貼り終ったら、そこから延びるケーブルを、大元の計測機器につなげるための配線作業。かなりの量のケーブルが入り乱れる。
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EVシャフト内部の足場の4階相当の部分に、計測機器を設置。内臓的。
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その計測機器からパソコンに出力して、吊り材に導入されたテンションを計測する。
この画面を見ながら、対角線状に2本ずつの吊り材に同時にテンションを入れ、その後逆の対角線状にテンション導入、さらにまた最初に入れた吊り材に戻ってテンションを再度入れ、という作業を繰り返しながら、バランスよく全体にテンションを入れていく予定。
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ゲージのまわりには、保護のためテープがぐるぐるに巻かれる。今回は試験施工ということもあって、これはこのままの状態で全体の塗装をして竣工し、何ヶ月かあとにまたテンションの状態を測るのに使用する。
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配線状態をチェックしたらうまくつながっていないゲージがあり、それを貼り直したりしながら、今日はひたすらケーブルとの格闘が続く。
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このような測定機器を使用して建築を作っていくのを見ると、建築と言うものが本当に理論的にできていることを実感する。小さい規模ながら、異様に密度の高い設計、施工をしている気がしてきて、貴重な体験をしているのだと改めて思う。
問題は、テンションが無事入るかどうか。ずっと現場を見てきた人間として、期待と不安が入り混じる。(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-30 01:35 | at Site
2006年1月27日 吊り材の溶接
今日も一日、溶接関係の作業。
現段階での全体形は、こんな感じ。
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踊り場の床板の溶接。これは追加工事のため、写真撮るなと言われましたが、撮っちゃいます。
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その後、サンダーで削って仕上げ。
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その後、2分割されて運ばれてきた吊り材の、上下方向の溶接。吊り材と踊り場が取り合う部分のハイテンションボルトを仮締めし、吊り材の位置を固定してある状態で溶接。その後ボルトを一旦外し、吊り材にテンションを入れ、ボルト本締めとなる。
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溶接直後の吊り材ジョイント部分。吊り材同士の力をうまく伝えるため、つなぎ方はかなり悩んだ部分。最終的には、吊り材に4枚の羽を付けるようにして、その部分で溶接してある。
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鉄骨関係の調整作業はそろそろ終了。
今回は内部空間がないせいか、作業を見ていると、実寸大の模型、という感じが強くする。いろいろと追加工事が発生してしまうのはこちらのミスでもあるのだが、それを何とかしてしまう職人さんがすごい。
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溶接部のタッチアップなどもだいぶ済んできて、細かい部分ではあるが、徐々に最終的な状態が見えてくる。期待通りの部分と、予想が外れる部分とがあるが、予想が良い意味で裏切られるのは設計の面白いところだろう。今後の外装仕上げの工事では、さらにそれに期待したい。(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-28 00:01 | at Site
2006年1月26日 タッチアップ+溶接
今日はとても良い天気でした。
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団地住棟の屋根の上の雪と氷が一斉にに溶けていきました。
雨樋の壊れて穴の開いた部分から、雪解け水が小さな滝のように流れていました。
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今日はタッチアップと溶接による作業で、一人の職人さんだけでした。
鉄骨がどんどん組みあがっていく作業に比べると地味な作業ではあります。
写真は溶接作業の様子。
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昼休み。職人さんの作業道具。踊り場のタッチアップ部分が見えます。
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金物屋さんが打ち合わせに来られました。
主に最上部に取り付ける進入防止扉の構成についての検討でした。
階段の段鼻に取り付けるFBが接着剤では弱いのではないかなどの検討も行われました。
細かい部分ではありますが、デザインとコスト、耐久性や安全性など様々な事を考慮しなくてはなりません。
団地内の動物たち↓
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ぱっと見では昨日からの大きな変化は分りませんが、今日のような地道な作業も大切なんですね。(NK)
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by coe_a111 | 2006-01-27 22:38 | at Site
2006年1月25日 EVシャフト内足場+鉄骨残工事
今日も足場の設置を引き続き行う。
同時平行で、鉄骨の細かい部分、胴縁まわりの調整なども行っていく。
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EVシャフト周囲の柱の、ベースプレート下にモルタルを充填。吊り材にテンションを入れたときに圧縮がかかる部分なので、この部分は先にやっておく。吊り材のベースプレート下はテンション導入後。
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今日は、ガラスメーカーの方が現場に来場。鉄骨の組み立て精度を測る。設計寸法との誤差がやや大きめに出ている部分もあり、多少不安が残る。ただ、テンション導入による鉄骨の変形など予測しづらいものに関しては設計時から相当余裕を持って設計しているので、このガラスの取り付けに関しても何とかおさまるとのこと。
ただやはり不安は残るので、テンション導入後再度ガラスメーカーの方に来ていただくことに。
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その他にも、細かい調整作業を行う。
これは吊り材の高さ方向の位置の調節。吊り材は長いため2分割で現場に持ってきている。躯体のHTBの本締めが終わっている現段階で調節をして溶接してしまい、テンション導入時には吊り材と躯体とのジョイントのボルトは一時的に外してテンションを入れる。テンションで吊り材が変形する分を見越しての微調整。
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今回は階段の段鼻に取り付けるノンスリップとして、ステンレスのフラットバーを取り付けることにした。そのサンプルが届いていたので、ゴムタイルのサンプルと合わせて実際に置いてみる。さすがにステンレスはシャープだ。濃い色のゴムタイルも、白く塗られた鉄板に対し良いコントラストが出そう。
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テンション導入時と、1年ほど後に、テンション導入による基礎コンクリートの状態を見るため、打設時にテストピースを余分に取っておいた。それを持って帰り、まずはテンション導入時のコンクリートに問題がないか、大学で試験を行う予定。
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大分日が伸びてきた。(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-26 01:31 | at Site
2006年1月24日 足場設置+見学会
今日は非常にいい天気。ただ気温が低いせいか、団地にはまだ雪がかなり残っている。
昨日は雪の影響で他の現場の工程にも影響が出て、その結果職人さんが現場に来れず、足場を設置する作業は行われなかった。
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先週の建て方中からずっと、メインの鉄骨以外の細かい部分では、現場で手直しをしながらの作業が続く。EVシャフトの外壁の下地材となる胴縁が、どうもうまくいかない。今回は軽量鉄骨ではなく普通の鉄骨で、結構ごつい下地を組んでいる。軽量鉄骨でやるか、普通鋼でももっとメインの構造体と一体になったようなものを考えても良かったかもしれない。
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足場の組み立て。この階段一体型EVでは、設計した階段自体が足場のようなものなのだが、今回は外側の仕上げ関係でもいろいろと試験的な部分があるため、足場を設置して施工を行う。仮にこのシステムの普及を考えた場合は、足場なしでの施工が必須になるだろう。
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今日は午後から見学会が行われた。
大勢の方に足を運んでいただき、こちらとしても非常に刺激的でした。この場を借りてお礼申し上げます。今後もこのプロジェクトの推移を温かく見守っていただければと思います。今年度末の第一期竣工の際にはまた是非お越しください。お待ちしております。
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鉄骨が立ち上がっているため、今後は全体形の急激な変化はないが、来週には肝心の、吊り材へのテンション導入がある。そこで施工は大きな山場を迎え、その後は仕上げ関係に移行していく予定。
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(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-24 23:33 | at Site
2006年1月21日 大雪
今日はとんでもない大雪。こんなに降るとは予想していなかった。
団地も雪化粧。
今日は現場につくや否や、職人さんが帰っていった。雪で危険なため、作業はなし。
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階段に手摺を取り付けるのに使用するハイテンションボルトのサンプルが届いていた。
建て方を見て、あまりに階段の裏側がきれいだったため、そこにボルトやナットは見せたくなく、シンプルなボルト頭だけにしたくなった。ただ、その向きにボルトを締めるとなると、手摺子を受けるフラットバーにシャーレンチがぶつかってしまい、通常のトルシア型のハイテンションボルトは締められない。そこで急遽、機械用のやや特殊なボルトを探し、これを手で締めてもらうことにした。ボルト頭に六角レンチ用のくぼみがあり、意外とかわいらしい。
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レーザー距離計を使って踊り場間の距離を測り、全体の歪みをチェック。
角の四隅にはガラスが取り付けられるのだが、そのガラスを留める押縁金物も工場で取り付けてきている。それらの精度を調べ、さらに踊場間の高さ方向の寸法も調べ、ガラスが設計寸法できちんと収まるかをチェックする。全体的に5ミリほど設計寸法よりも小さいが、想定範囲内。これをガラスメーカーに伝え、最終の確認をする。
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雪は全くやむ気配を見せない。打ち合わせ後、我々も早々に引き上げることに。
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来週からは周囲に足場がかかってしまうので、骨組みだけのシンプルな形を見るのはこれで最後になる。どうせなら、仮設の柱と手摺を取った状態で見てみたかった。その楽しみは、最後に取っておくことにしよう。(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-22 23:07 | at Site
2006年1月20日 建て方4日目
今日も建て方です。
階段部の傾斜屋根を取り付けます。
ワイヤーで屋根をくくって、、、
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重機で吊り上げ、、、
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取り付け。
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並行して各階のゆがみを調整し、ボルト締めしていく作業が行われた。
ボルトは白い鉄骨に合わせて白く塗装していく。
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さらに、シャフトの胴縁を取り付けます。
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かなり出来上がってきました。
散歩をしていた方に、何をつくっているのかと尋ねられました。
やっぱり近所の住民の方々も気になっているんですね。
今回は試験的なものですが、付近の住民の方々に受け入れてもらえるデザインであればよいなと思いました。(NK)
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by coe_a111 | 2006-01-21 16:59 | at Site
2006年1月19日 建て方3日目
建て方が始まって3日も経つと、職人さんも大分慣れてくる。
どんどん鉄骨が組みあがり、設計したものの姿が現れてくる今が、見ていて一番楽しい時だろう。

今日はまず屋根部材の取り付けから。
EVシャフトに巻きつくように階段が取り付くが、屋根もそれに合わせるように、同形状で最上部まで続く。これは設計の段階で結構もめたところ。一番シンプルな形に落ち着いたのではないかと思う。
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EVシャフト内部からの見上げ。
晴れた冬の空は非常にきれい。トラス部分はさすがに既存住棟よりも高い位置にあるので日が当たる。錆止め塗料を赤ではなくこの色にして良かった。
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階段部分の屋根は少々問題が発生して手直し中。その間に、他の部材を取り付けてしまう。
これはEVシャフトの仕上げを取り付けるための胴縁を取り付けているところ。大きいピースにして工場から運んできたせいか、細かい部分で他の部材とぶつかってしまって取り付けるのに苦労。職人さん曰く、鉄骨の場合は横胴縁のほうが良い、と。
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そしてついに吊り材の取り付け。大学に送られてきたサンプルは結構ごつい印象だったが、組み立ててみるとさすがに細い。今は仮柱や仮設の手摺などがついているが、最終的にはこれらは全てなくなって、層ごとの水平の踊り場が連続したファサードを貫くように吊り材が通る。相当シャープになるだろう。
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吊り材を取り付け終わったところ。明日は残りの部材をずべて取り付け、全体の歪みを直す作業に入る。
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ここまで来ると仮囲いの外からも丸見えになる。この場所には数少ない通行人も、やや気にしながら通り過ぎていくのが、面白い。(HO)
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by coe_a111 | 2006-01-20 23:46 | at Site